若い人でも、松下電器の創業者、松下幸之助さんの
お名前ぐらいは、ご存じでしょう。
今日は、この松下幸之助さんのお話です。
松下幸之助さんは、1946年にPHP研究所を設立。
PHPとは、(Peace and Happiness through Prosperity)
物心両面の繁栄により、平和と幸福を実現していくとの
幸之助さんの理想を表す。
PHP研究所は、その理想を基に、出版やセミナー事業を
行っている。
このPHP研究所の所長を長年務めた
岩井虔(いわいけん)さんが書いた
「そう考えると楽ですね」は
松下幸之助さんのエピソードを沢山集めた本です。
そのエピソードの一つを紹介させていただきます。
本来は、部下を想う、松下幸之助さん、...との
お話ですが、
私は、松下幸之助さん流「病気とは」の話と
とらえました。
いつ頃の話か、さだかじゃありません。
1960年~70年でしょうか、....
松下電器の営業の幹部に、中川さんと言う方がいらして
突然病におかされます。
心臓、腎臓、肝臓がわるく
これだけでも、ぞーっとするのに
糖尿もある。
頑張りすぎたんでしょうねーぇ。
医者から、長期療養を言い渡され
入院とあいなりました。
そんな不安と動揺の真っ直中にいる
中川さんを、松下幸之助さんがお見舞いにみえて
この様に声をかけました。
えーっ、これから、関西弁です。
「君、よう病気したなあ。病気してよかったで」
「せっかく病気したんやからな、病気を大事にしいや」
「お医者さんの言うことはよう聞かないかんが
病気の主治医は君やで。お医者さんはアドバイザーや」
「わしも体が弱くて、若いときからよう病気したんや。
でも、病気はこわがっていると追いかけてくるものや。
友達のように親しんでいけばいくほど
病気のほうから離れて行って
最後には卒業証書をくれるんや」
「君の病気は必ず治る。治ったら退院するやろ。
退院したら”病気ありがとう”という記念行事をやりや」
この松下幸之助さんの言葉を聞いた中川さんは
予定していた療養期間の半分の時間で退院されたそうです。
そして中川さんは、記念行事として
”遅寝遅起き”の生活を”早寝早起き”に変えたそうです。
うぅーん、
どうでしたか?
松下幸之助さんの励ましの言葉。
病気になると
「あのとき、ああすりゃ良かった」
「なんで、私だけが」
など、など、落ち込んでしまいますが
「なに、もう済んだこと」
元気も、病気も、自分の今の調子なんだからと
開き直ってもいいんじゃないだろうか。
すると、自分を客観視できて
現在の状態が把握でき
病気になった原因が、見えてくるんでしょう。
だから、中川さんは、”早寝早起き”をする気になった
に違いない。
また、病気と仲良くなるとは、...
健康のありがたみがわかり
反省と同時に、自分を許せる気持ちに
なるんでしょうね。
病気だって「仲良くしよう」と言われると
気まずく思い、逃げてしまいます。
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