毎晩午後8時ごろ手伝いに来ている長男と一緒に店をかたずけて閉める。
ち長男は、千駄ヶ谷に住んでいるので中央線にのるために、しめたシャッターを
器用に潜り抜け、東京駅にいそぐ。
シャッターのかぎが掛かっているのをたしかめると、わたしは、ため息交じりに
煙煙草に火をつけ、やはりしゃったーを、くぐる、そのまま店を出て
すぐに右方向に歩をすすめる。
た高島屋デパートのウインドウを右にながめつつ高島やのビルを、すりぬけたら
もう、そこは、昭和通り。
昭和通りに至るここまでで雨でも降らなければ、そのまま歩いて我が家がある日本橋浜町に
向う。。証券取引所を過ぎると、鎧橋が待っていてそこで、日本橋川を渡る新大橋通りの先に
我が家があるマンションを望める。さすが40数階建てだと、感心する、
店を出て20分ほどで。わがマンションの入口ににつく入口に入る前に鍵の有無を確かめるためにズボンの
ポケットをまさぐる。入口のどあは、オートロックになっておりすぐに鍵が必要になる。入口をい入って
すぐのひだりがわには、管理人室があり、その窓から顔をのぞかせた管理人と目が合う。
すると目の前のオオートロックの扉がすーと、ひらく。私がマンションの住人だと確かめた
管理人さんが、気を利かして扉の鍵を手元で操作して開けてくれたわけ。
エレベーターに乗り込み行先かい階の番号ボタンを押して数十秒すると、わが家の階に到着。
我が家のドアをあけるとかないは、テレビを見ながらの食事中
わたしのけはいをかんじたのか、あたまだけこちらに向けにっこりする。同居の三男は、
家内の人影と、その向こうの見慣れたそ窓越しの景色だけが目に入った。
まだ勤めから帰って帰っていないようだ。。
こんな静かなせいかつは、以前にも経験したことがなかったような、気がする
い人生の中で一番幸せなひひと時では、なかったろうか。
などと思ったのもつかの間。
翌朝の私の叫び声「おれの左手は、どこへ行った?」
「おれのひだりあしが、なくなった」
の悲痛な叫び声で幸せな一瞬は消えてなくなり
もう二度と再現されない思い出に変わった。
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